第6回中国国際輸入博覧会が11月5日から10日まで上海市で開催された。この輸入博覧会は中国政府が輸入拡大に向けて行われ、輸入をテーマとする展示会とフォーラムである。2017年5月、習近平国家主席が一帯一路国際協力サミットフォーラムにて開催を提唱。 テーマは、中国にとっての輸入であり、中国内で生産されたものや中国法人の出品の対象外。日本からは日本貿易振興機構(ジェトロ)が窓口、取りまとめ役となり、ジャパン・パビリオンを設営して中小企業に出品の機会を提供する。
今回の輸入博には「昔からの友人」が約束したように戻ってくるとともに、「新しい顔ぶれ」も次々に加わり、数多くの新製品、新技術、新サービスが初めて公開・展示されている。中国商務部(省)の説明によると、今回出展した世界フォーチュン・グローバル500企業と業界リーディングカンパニーの数は289社に達し、企業商業展の展示面積は約36万7000平方メートルあり、これまでの輸入博の水準を上回った。400を超える新製品、新技術、新サービスが集中的に展示され、そのうち初めて発表・展示されるものが少なくない。輸入博はイノベーション成果の導入・実施を加速する「駆動装置」と「インキュベーター」になりつつある。
初日の5日午後、3億ドル規模の取引が現れた。輸入者である震坤行工業超市(上海)有限公司が、出展している米国のダウ・ケミカルと、3億ドル(1ドルは約149.5円)分の商品を仕入れる契約に調印したのだ。ダウ・ケミカルがアジア太平洋で初めて発売する「改良ジメチルシリル液体」を含むシリコン系の商品だ。契約調印後、両企業は電子や交通運輸、新エネルギー、包装、建築といった関連商品の川下市場を共同で開拓することになる。