華為(ファーウェイ)技術有限公司は、9月初めIMT-2020(5G)推進グループによる5G-A重要技術のテストを終了し、5G-Aが加速度的に現実化すると発表した。5G-Aとは「5G-Advanced(5G-アドバンスド)」の略語で、5Gの機能強化バージョンとされる。業界では、5G-Aは遅延、帯域、速度、信頼性などの重要な指標で5Gと6Gの間にあるものであるとされている。そのため、多くの人に「5.5G」と呼ばれている。
5.5Gは5Gの進化版・機能強化版であることだ。その位置づけを見ると、通信技術が5Gから6Gに移るときに必ず通るところ、両者をつなぐものであり、「既存のものを受け継いで新しいものを切り開く」重要な役割を果たしている。技術力を見ると、ネットワーク能力を5Gよりも少なくとも10倍向上させることができる。
10月杭州で行った第19回杭州アジア大会では、杭州オリンピックスポーツセンターと杭州アジア大会選手村を結ぶ景観のよい道路・観瀾路が人気の高い観光地になった。通信キャリアはここに5.5G通信ステーションスポットを13ヶ所設置している。最大10Gbpsのネットワーク速度を実現し、5Gのギガネットワークに比べて能力が10倍向上し、高速で移動する車の中でも、5Gbpsの下り速度を測定した。
専門家は「5G-A(5.5G)の革命的な技術力が、ユーザーにこれまでとは異なる多くの体験をもたらすだろう。こうした能力は各業界の情報化、デジタル化、スマート化プロセスを極めて大幅に加速する上、裸眼3D、低空域経済、AIoTなどの新興産業の発展に力強い推進力を提供することになる」との見方を示した。
一般のユーザーが5.5Gを体験したいと思ったら、スマートフォンをはじめとするデバイスを真っ先に選ぶことになる。早ければ年内に大手スマホメーカーのフラッグシップスマホが5.5Gの通信速度の標準――下り5Gbps、上り500Mbpsに達する見込みだ。現在、各大手メーカーは5.5G半導体の能力テストを進めており、早ければ24年上半期に商用化されるという。これは真の5.5Gスマホがその頃に登場する可能性があることを示してもいる。