ブルームバーグによると、人民元は一時約1%高の1ドル=7.27元前後に上昇し、3月以来の大幅高となった。中国当局が通貨防衛を強化している。日々の人民元の基準値を予想以上に元高方向に設定したのに続き、投機を強くけん制する口先介入を実施した。
中国人民銀行(中央銀行)は11日の声明で、金融当局は人民元相場の基本的な安定を維持する能力と自信を備えているとし、必要な時に市場の一方的な動きを是正すると表明した。
その数時間前に設定された人民元の中心レートは、想定されていたより元高方向となり、予想との差は記録的な大きさだった。匿名を条件に語った複数のトレーダーによれば、国有銀行が積極的にドルを売っていたという。
人民銀は「外為市場の参加者は市場の安定を自主的に維持」すべきであり、「市場の秩序を乱す投機的な取引などの行為に断固として終止符を打つべきだ」とした。