2023年7月、一時沈静していたグリホサート市場の相場が「回復」しました。7月14日までに、95%のグリホサート粉末市場の主要取引価格は2.9万元/トンで、直近の最低点から約20%上昇しました。専門家は、海外需要の牽引、国内での稼働率の低さ、原料価格の上昇など、多くの要因がグリホサート価格の上昇に支え、上昇トレンドに入ると予測されています。

グリホサートは、世界で最も使用されている除草剤の一つであり、全世界の除草剤市場の3割を占めています。2022年初、グリホサート価格は急騰して8万元/トンとなりましたが、供給と需要のバランスが崩れ、グリホサート市場価格は下落を続け、今月に入って反発基調となりました。

業界関係者は、現在のグリホサート市場価格の持ち直しは在庫削減によるものと一般的に考えています。

統計データによると、今年上半期、グリホサート業界全体で生産削減が約3割予想されており、7月初旬時点で国内のグリホサート工場の総在庫は5万トンで、前期と比べて改善しています。現在、海外市場の在庫削減も非常に順調で、在庫は適正水準まで戻っています。

需要面では、農薬の輸入大国であるブラジルの需要が回復しており、5月の輸出量も2022年12月以来の減少傾向を転換し、3%の前月比正の成長を実現しています。さらに、リン鉱石の価格は900元/トンで高位での揺れが続いており、原料であるグリシンと黄リンの価格が上昇しており、グリホサートの原材料コストを支えています。